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キュリアと謙次 さんじゅうろっかいめ!

「……にわかに信じがたいね」
 謙次の説明を聞いて、キュリアは言いました。
 それもそのはず。先ほどまで、謙次に妙なことを吹きこんでいたのに、キュリアが来たら突然消えてしまうなんて、とても信じられないでしょう。
 それでも謙次は必死に信じさせようとします。
「でも、この世界には魔法があるんだろ!? もしかしたらソイツ、姿を消す魔法を使ったりしているんじゃ……」
「確かに、魔法で姿を消すこともできるよ。……だけど、それだけだとその悪魔のようなのはこの部屋に残っていることになるよね?」
「ああ。そうなるな」
「私は風の魔法でこの部屋中にある物体の位置を把握することができるから、姿を隠すぐらいじゃあ私に気付かれるんだよ」
「へえ、そんなことができるんだ」
「うん。風を部屋中に漂わせて、ものの感触を確かめることができるんだよ。だから、私に気付かれずにこの部屋から消えるとなるとなぁ……」
「……やっぱり、こんなこと言っても信じてもらえないか」
「いや、謙次の言うことが嘘だとは思っていないんだけど」
「え?」
 今の話を聞く限り、キュリアは謙次の発言をあまり信じていないように思えるんですけど。
「前にも言ったけど、私は人の言っていることが嘘か本当かを見抜けるんだよ」
 そういえばそんなことも言ってましたね。確か、キュリアみたいに強い人だと、相手の行動を先読みできる人が多いと。そして、その『先読み』というのは相手の顔を見て、相手が次にどういう行動をするのかを相手の顔から読みとることであると。さらに、先読みができれば人の言っていることが本当か嘘かを見抜けると。
「だから、私には謙次の言っていることが本当だって分かるんだよ。……ただ、逆に謙次の言っていることが本当だから、心配なことがあるんだ」
「え? それはどういうこと?」
「さっきも言ったけど、姿を消すとかそういう方法だと、この私から逃げることはできないんだよ」
 ずいぶん自信満々に言うなぁ、キュリア。
(作者:まあ、それなりに実力がありますしね)
「でも、私から逃れる方法が無いわけじゃないんだよ。その方法のうちで、一番考えられるのが……、時空系魔法だね」
「なっ!?」
 謙次は驚きました。謙次をこの世界に連れてきた方法として一番考えられるのも時空系魔法ですし、先ほどいた小悪魔っぽい生き物デビルも時空系魔法を使った可能性が高いだなんて。もう謙次をこの世界に連れてきた犯人はデビルで確定なんじゃないですか?
「そういえば謙次、その悪魔の姿をした変なモンスターって自分の名前を名乗ってたりしない?」
 変な『モンスター』、……まあ、悪魔の姿をしていればモンスターになるんですかね?
「さあ、名乗ってなかった気がするなあ」
 思い切り名乗っていただろうが!! 前回を読みなおせ貴様!!
(作者:いきなり現れた上、キュリアのことを悪く言いながらさりげなく名乗ったから、謙次はデビルの名前を覚えられなかったんですよ)
 そうか……? 姿と名前が合致しすぎている気がするんだが。
「……まあ、こんなことがあったからと言って、その悪魔みたいなモンスターも今はいないし、証拠も何も残っていないし、心配するだけ無駄だね。そんなわけで昼ごはんにしようか、謙次!」
 と明るく言うキュリア。お前明るすぎだろ! 謙次の身に危険が迫っているのに!
 そんなわけで、謙次とキュリアは部屋を出て行きました。
『……ククク』
 あれ? 今キュリアたちが出て行った部屋から声が聞こえたような……。
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Author:ケーケー
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好きなゲーム:ぷよぷよ

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