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キュリアと謙次 にじゅうななかいめ!

 複数の『サンダービード』によって発生した砂埃が晴れてきたので、キュリアの状態が謙次にも分かるようになりました。
 見てみると、キュリアはガイの『サンダービード』をかわせなかったみたいで、ボロボロになって倒れていました。
「さーて、キュリアが倒れている間に、謙次に俺の個体能力とかを教えておくか」
 ガイが謙次の近くで言いました。知らないうちに近づかれていたため、謙次は驚いて転びました。
 ガイは説明を始めます。
「俺の個体能力は、『体ではじいたものを音速で飛ばす』能力だ。さっき俺が放った『サンダービード』はこの能力を使った魔法で、雷をまとった鉄球を音速で放つ魔法なんだ」
 なるほど、だから目にもとまらないわけですね。音速で動くものなんか、イノブンの目にはとまりませんもの。
 ガイは説明を続けます。
「そして、この能力は『アナザーミーンズ』を持っている」
「アナザーミーンズ?」
 聞き覚えのない言葉に、謙次は首をかしげます。
「『アナザーミーンズ』ってのは、個体能力のもう一つの使い方のことだ。たとえば、俺の能力で言えば、『自分の体を音速ではじくことも可能』ってのがそれにあたるな。最初キュリアの『グレイヴスラッシャー』をかわした時も、このアナザーミーンズを使ったんだ」
 キュリアが『グレイヴスラッシャー』を使った時、ガイは瞬間移動したかのように上の方へ移動していました。これもガイの個体能力のアナザーミーンズを使って、音速でキュリアの『グレイヴスラッシャー』を避けただけなんですね。
 ちなみにこのとき、ガイがもといた地面はすごくえぐれていました。どうやら音速で動けても、その衝撃をやわらげることはできないみたいですね。
(作者:鋭いな、イノブン。だいたいあってるよ。ガイがこの能力を使ってものをはじくとき、はじかれるものには音速で飛ぶのに必要な衝撃がちゃんといくんだ。ただこのとき、ガイ自身には衝撃がいかないのだけれども)
 ……え? どういうこと? 説明が難しくてわからないよ。
(作者:つまりこの能力を使うと、①物には衝撃が行く。②ガイには衝撃が行かない。ということだ。……これでわかった?)
 なるほど、だいたい分かった。
「ま、そんな能力だ。だから俺は仕事場で通称、『音速のイナズマ』と呼ばれているんだ」
「へえ、速そうですね」
 何気なく謙次は答えます。まあ、音速よりもイナズマの速度の方が速いんですけどね。
「さてキュリア。まさかこれで終わりとか言わないよな?」
 ガイが言うと、キュリアはゆっくりと立ち上がりました。
「もちろん、まだまだこれからだよ……!」
 とは言ったのもの、キュリアは今の攻撃でそうとうダメージを受けたらしく、すごく震えています。見た感じでは、立つのがやっと、と言ったところでしょうか。
「……おいキュリア、そろそろバージョン3になったらどうだ? バージョン2じゃ俺に勝てないことぐらい分かってるだろ?」
 現在、キュリアはバージョン2です。それに対し、ガイはバージョン2でもバージョン3でもありません。バージョン2は普段の状態に比べ、身体能力が2倍に上がります。バージョン2の状態のキュリアを、普段の状態で倒せると言っているガイは相当強いですね。
「うん、分かってるよ。だけど、私がバージョン3になると、ガイは絶対負けるからねぇ」
 よわよわしい声でキュリアは言いました。バージョン3はバージョン2に比べ、身体能力が3倍に上がるので、さすがのガイでも勝てないということですね。
「……つまらねえ」
 ガイは舌打ちして言いました。
「え?」
「お前がそんなんじゃあ俺はつまらねえんだよ! 俺が戦いに来たのは、バージョン2のお前じゃなくてバージョン3のお前なんだよ! 分かったか、このクソババァ!!」
 ……あ。
(作者:言っちゃったね、ガイ)
 言っちゃったな。あの禁句を。
「……なんだってぇ?」
 普段よりも低めの声で、キュリアは言いました。
「そんなに本気の私と戦いたいなら、やってあげるよ。……殺って、ね?」
 そう言ってキュリアはバージョン3に変身しました。そんなキュリアを見て、ガイは笑みを浮かべるとともに、冷や汗をかいていました。
(あとでひどい目に遭うから、本当は禁句を言いたくなかった。……だが、これで本気で戦えるぜ!)
 ガイはそんなことを思っていました。そりゃあ、昨日のマリエルみたいなボロ雑巾にはなりたくないでしょうね、普通。
 キュリアはバージョン3になってすぐ、手のひらをガイに向けました。
「『ダークドーム』!」
 キュリアが叫ぶと、漆黒の球体が手のひらから出てきました。その球体はすぐ巨大化し、トランズ島全体をおおってしまいました。
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