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キュリアと謙次 じゅーごかいめ!

↓ 今回みたいに17時より前に更新することなど、あんまりない! ↓


「この世界の地図はこんな感じだよ」
 キュリアが部屋の隅の木製の棚から薄っぺらい紙をとってきました。それを覗くとすぐ、謙次は驚きました。
「これ……、俺のいた世界の地図と同じじゃねえか!?」
「え!?」
「何だと!?」
 キュリアもシーノも驚きます。
「え……、それ本当なの? 謙次」
 キュリアの問いに、謙次はうなずきます。
「ただ、国名は俺のいた世界のと違うところが多いみたいだ」
「そりゃあ、世界が違うからな」
 シーノが言いました。シーノは続けて、
「まあ、私は異世界ってのがどんななのかは知らないが、全く大陸の形が同じだとはな」
「まあ、同じだとは限らないけどね」
「へ? どういうことだ、キュリア」
 キュリアの発言について、シーノは尋ねました。
「だって、私たちだって、この地図の形を全体的に少しずつ変えられたものを見せられても分からないよね? ひょっとしたら謙次が気付かないだけで、謙次のいた世界とこの世界の地図は若干違うんじゃないかな?」
「言われて見れば、そうかもな。……確かに、俺のいた世界ではこんなところに国なんかなかった!」
 謙次は、謙次のいた世界でいうオーストラリアと南アメリカのちょうど中間の位置を指さして言いました。そこには謙次のいた世界では国などありませんでしたが、この世界ではモンスター王国やピラニア国、アトランティス王国などの聞いたことのない国がいくつかありました。
「あれ、このモンスター王国って、さっき俺とキュリアが行ったところか?」
 謙次の問いに、キュリアが答えます。
「そうだね。ちなみに今私たちがいるトランズ島もこのすぐ近くだよ。まあ、小さいからこの地図にトランズ島という名前は書いてないけど」
「そっか。そういえばさっきもキュリア、それ言ってたよな?」
「うん、言ったね」
 キュリアがそう言うと、シーノが何かを思いついたかのように言いました。
「あとさ、謙次。お前のいた世界には学校というのがあったか? まあ、分からないかもしれないが、学校というのは要するに、私たちにいろいろな知識を……」
「それぐらいあるさ」
 謙次はシーノの言葉をさえぎって言いました。するとキュリアは、
「私たち、さっき言ったようにモンスター王国に行ってきたんだけど、電車や車が道路を走っていないところ以外は謙次のいた世界の街並みとモンスター王国の街並みはそっくりみたいだよ」
「へえ、……でも車が道路を走っているとか信じられねえな。車って、過激なスポーツに使う乗り物だろ?」
 シーノが尋ねました。謙次は、
「俺のいた世界ではそんなんじゃないんだけどなぁ。まあ、一部ではそんな感じだったかもしれないが」
「へえ。こっちの世界では車は過激なスポーツに使う乗り物だからな、そんなのが走ってたら私たち一般人はたまらねえよ。……キュリアみたいに強けりゃ問題ないんだが」
「え? この世界の人ってみんなキュリアみたいに魔法使えたり強かったりするんじゃないのか?」
「そーそー、私たちみんな強い、ってんなわけねえだろ!」
「ナイスボケだね、謙次」
 シーノはつっこみ、キュリアは笑顔で拍手しました。今の、謙次は普通に素で言ったんですけどね。
 シーノが続けて言うには、
「第一、魔法が使えるやつ自体そんなにたくさんいねえよ。あれが使えるのは、本当に頭のいい奴だけだ」
「マジか。てっきりこの世界の人は全員、魔法を使って暮らしているのかと」
「……なあ謙次、お前、素で話すだけでお笑い芸人としてテレビに出れるぞ」
「えっ!?」
 謙次は素で言ってるだけなのに、シーノひどい。
「まあ、お笑い芸人はどうでもいいとしてだ、謙次、この世界で魔法が使えるやつはそんなにたくさんいない。それに、魔法が使えるやつはみんな強いというわけじゃないから、キュリアみたいに強い奴なんかほんの一握りだ」
「……そうだったのか」
 シーノはキュリアの方を見て、こう言いました。
「なあ、キュリア。謙次がこうもこの世界のことを知らないとなると、お前もすごく疲れるんじゃねえか?」
「うん、さっきもモンスター王国に行く途中、まともに会話が通じないことが多かったしね」
「……やっぱな」
 シーノとキュリアがそんなやりとりをしていると、謙次はなんかすごく恥ずかしくなってきました。
「……だがそれがいい」
 シーノは言いました。
「さーて、じゃあもっと謙次と話して、私を疲れさせてもらおうじゃねえか!!」
 そう言えばシーノ、ドMでしたね。
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Author:ケーケー
趣味:自作小説執筆、プログラミング、電子工作
好きなゲーム:ぷよぷよ

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