FC2ブログ

キュリアと謙次 ごかいめ!

↓ よく5回も続いたもんだ ↓


 その島、モンスター王国に近づくと、王国の全貌が見えるようになりました。
 モンスター王国は謙次のいた世界のように、高層ビルが立ちならび、たまに工場などがあったりしています。ただ謙次の世界と違うところは、車が走っていないところです。本当に1台も見当たりません。
「へえ、この世界には車はないのか」
「いや、あるよ?」
「え? どこに?」
 謙次はキュリアに担がれながらあたりを見回すが、本当に1台も見つけられません。
「どこにって、謙次はどこをさがしてるのさ。道端に車なんか落ちてるわけないよ」
「何!? じゃあこの世界では車をいつ使うんだよ!?」
「いつって、そうだなあ……。レースにしか使われないよ」
「え!?」
「『え!?』って、じゃあ謙次のいた世界では車はいつ使われてたの?」
「そりゃあ、どこかに行きたいときだよ。車がないと、好きな時に好きなところへいけないだろ? 街中の大通りは基本的に車が走りまくってるよ」
「え!? 何それ危なくない!?」
「まあ、交通事故とかよく聞くけどねぇ」
「交通事故?」
「……そうか、車がないと『交通』という言葉は使わないのか。でも、この世界に車がないなら、どこかへ出かけるのに不便だな」
「いや、出かけるといったら電車だよ。こっちでいう交通はほとんど電車の運行という意味だからね。『交通事故』なんて起こり得ないよ」
「え? でも電車でも事故は起こるんじゃ? というか……」
 再び謙次は周りを見回します。しかし、謙次が見る限り、線路はどこにもありません。
「電車すら見当たらないんだが」
「え? それも道端になんか落ちてないよ。謙次のいた世界では、電車は道路にあるものなの?」
「いや、ないな」
 おい、お前路面電車のことを完全に忘れてるだろ。
「俺のいた世界では、電車は線路の上を走っていたよ」
「こっちの世界でもそうだけど?」
「は!? でも、線路なんてどこに?」
「地下だよ。謙次の世界では、線路は地上にあるの?」
「ほとんどな。まあ、地下鉄もけっこうあるけど」
「地下鉄?」
「……なんでお前が首をかしげるんだよ。お前が言うには、この世界の電車はすべて地下鉄なんだろ?」
「いや、なんていうか、そもそも『地下鉄』という言葉自体がわからないよ」
「……何だと!?」
 それもそのはず。この世界の電車はすべて、謙次のいた世界でいう『地下鉄』なのであって、この世界ではそれを『電車』と呼んでいるため、そもそも『地下鉄』という言葉が存在しないのだ!
 そうとも知らず混乱する謙次。そうこうしているうちに、謙次の視界に漢字の『飛』を○で囲んだような大きなマークが入ってきました。
(……なんのマークだろ?)
 謙次がそう思っていると、キュリアは、
「さて、『飛びマーク』も見えたことだし、着陸するよ、謙次」
「え?」
 そのままキュリアは徐々に高度を落とし、着地した。着地と同時に、キュリアに生えていた白い翼が、水がはじけるように消えていった。
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ケーケー

Author:ケーケー
趣味:自作小説執筆、プログラミング、電子工作
好きなゲーム:ぷよぷよ

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR