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人生の半分以上を共に過ごした愛犬が逝ってしまった件

※フィクションではありません。
※オチはありません。
※悲しい話です。


 私の愛犬。
 あいつは、16年くらい前のある日、幼少期の私の家にやってきた。
 親が購入を検討していた犬で、親は以前から愛犬の名前を考えていた。私は前々から『シャープ』と呼んでやろうと決心していたのだが、
「犬が自分の名前を覚えられなくて混乱するからやめなさい」
と親に怒られてやめた。
 私は前々から新しい犬を飼ってみたく(※この1年前に別の飼い犬が死んでいるが、それでも別の犬を飼ってみたく)、新しくやってきたそいつに興味があった。
 ……だが、実際はどうだ? あいつがやってきてからというもの、寝てると顔を舐めて邪魔してくるし、散歩に行く必要があるからゲームをやる時間は少なくなる。郵便・宅急便が家の前に来ると狂ったかのように吠え、よく物を散らかす。
 謎だったのは、あいつ自身すごい臆病なのに、なぜか郵便屋と宅急便屋には立ち向かっていくんだよな。実に不思議だ。
 ……まぁ、そんなあいつも、ついに居なくなってしまった。だから、これでリビングで寝ても邪魔されないし、ゲーム中に散歩に呼び出されることもない。『ワン! ワン!』という騒音は聞こえなくなり、リビングも散らからなくなる。
 特に重要なのはゲームだ! 4ヶ月ほど前に松戸のぷよぷよ対戦会に行って以来、ぷよぷよのモチベがとても高まったし、最近だとスプラトゥーン2を買ったから、それがやりたくてしかたなか『った』。
 でも、……なぜか今は遊ぶ気が起きないんだよ! それどころじゃないんだ!!
 ……あいつの様子がおかしくなったのは、つい昨日(7/30)のことだ。朝起きたら、いつも家中を歩き回っているあいつが、なぜかリビングの隣室でぐったりとしていた。
「朝から調子を崩してて、……でも、だんだん体調が良くなっているみたい」
 親はそう言っていた。昨日は私も暑さにやられたせいか、体調が良くなかった。
(熱中症のようなもので、そのうちよくなるのかな)
 その時はそう思っていた。
 ところが、だ。リビングでくつろいでいると、突然あいつは立ったまま硬直した。
 私は、特に理由も無くただ止まっているだけだと思っていた。……だが、あいつは動かなかったのではなく、動けなかったのだ。
 様子がおかしいので、しばらく親があいつをひざの上に乗せ、休ませた。しばらくして、あいつは立ち上がり歩き出そうとするが、足がもたついていつ倒れてもおかしくない状態になっていた。
 その時、もうあいつは先が長くないのだろうと、……悟ってしまった。
 夕食後、寝付いているはずのあいつの様子を見に行った。扉を開ける手前で、ペタペタと音が聞こえた。少し期待しながら扉を開いたが、そこで目にしたのは無理をしてふらふらの状態で歩みを進める愛犬の姿だった。
 私は見ていられず、あいつを抱き、ひざの上に寝かした。
 だが、あいつは自分の今の状態を認めたくないようで、また歩みを始める。いつもなら難なくくぐりぬけるテーブルとイスのアスレチック。そこに、あいつは方向感覚も怪しいまま、ふらふらと入っていったのだった。
 ぐらついた足で、頭を角にぶつけそうになりながら、あいつは長い時間を掛けてアスレチックを抜け出した。横からは抜け出せない構造になっており、結果として無事に抜けられたにしろ、本来であれば私はテーブルの下に行く前に止めるべきだったのだろう。
 そして翌日、つまり今日(7/31)。夜遅くに帰宅した私は、愛犬のさらなる症状の悪化を聞いて、リビングへと向かった。
 息は荒く、目は半開きのまま見開くことも閉じることもない。そんな状態だった。
 その場では軽く語りかけ、夕食を食べるために別室に行った。
 なかなか食が進まなかった。夜遅くのメシ、大好きな肉じゃが。いつもであれば食が進まないはずはないのに、箸は進まなかった。
 ふと、父親が母親を呼んだ。風呂のため、呼び声は届かなかったものの、嫌な予感がしたので食器を洗い終わり次第、私もあいつの元に向かおうと思った。
 最後の食器を洗おうとした、その時、今後は私を呼ぶ親の声がした。
 ……私は、少し後悔した。
 再度、愛犬が逝くところを看取れなかったのだから。
 あと5分。……それだけ待っていてくれれば、私も向かったのに……。
 分かる由もなかった。気づけるところがあるとしたら、『嫌な予感がした』くらいだった。
 ……さて、死後に声を掛け、最後の『世話』を手伝ってきたわけだが、『頑張ったね』とか『人生の半分以上を、お前と過ごしたんだな』くらいしか私は言わなかった。
 それもそうだ。あいつには感謝はされど、こちらからするような恩は受けていないからな。
 ……でも、あえてここに書き記させて、終わりとしよう。
 『ウチに来てくれて、ありがとう……○○○』
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ケーケー

Author:ケーケー
趣味:自作小説執筆、プログラミング、電子工作
好きなゲーム:ぷよぷよ

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