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キュリアと謙次 さんびゃくきゅうじゅっかいめ!

ケーケー「わーい! たーのしー!」
イノブン「……ダメだ、某アニメのせいで知能が溶けてしまっている!!」
ケーケー「君は小説を書くことのできるフレンズなんだね! すごーい!!」
イノブン「この小説を作ったのはお前だろうが。読み辛い上にそこまで面白くないし」
ケーケー「つくったー!?」
イノブン「……このフレンズ語とやら、ただでさえ煽りにしか聞こえないのに、意味不明な使い方されると余計に腹立つな」
※なお、今回は説明回であり、割と頭を使いますのでフレンズ語慣れしている方はご注意願います。


<前回のあらすじ>
 謙次は自分自身が世界を滅ぼす未来予知を見て絶望し、予知能力に身を任せてしまったために、操られたみたいです。
イノブン「ヘタレ行動のせいで世界を滅ぼす脅威になる主人公って一体……」
ケーケー「そこに触れてはいけない」


<本編>
「……だとすると、謙次はどうなるの?」
 キュリアが、フェニックスに問いかけます。
「謙次が狂っちゃったのは分かったけど、ちゃんと元の謙次に戻るのかな」
「……キュリア、問題はそこじゃないんだよ」
 フェニックスは深刻そうな顔で答えます。
「謙次を元に戻せるかどうか、ではなく、謙次を倒せるかどうかだ」
「た、倒せるかどうかって……」
 キュリアは絶句します。それもそのはずです。フェニックスは通常時、光の速さで行動できる世界最強の称号を持つモンスターです。さらに、変身能力であるバージョン3を使うと、その6倍のスピードで行動が取れます。
 そんなフェニックスが、つい先ほどまで攻撃魔法すら使えなかった謙次相手に、『倒せるかどうか』と自信なさげに言ったのです。この言葉を聞いたキュリアは、驚きを隠せません。
「キュリア、なぜさっき、謙次が無限魔法を撃てたと思う?」
 フェニックスは問いかけます。
「なぜ、たいした魔力を持たない謙次が、膨大な魔力を必要とする無限魔法を撃てたと思うんだい?」
 フェニックスにたずねられ、キュリアは数秒間考え、答えます。
「……それが分からなかったんだ。仮に未来予知能力のおかげで謙次が無限魔法の使い方が分かったとしても、魔力が足りないから発動しないはずだよね? ……でも、謙次は無限魔法を発動させた」
「そうだよ。そして、その謎の鍵は謙次の足元から発せられる黒いオーラにある」
「……オーラ?」
 フェニックスに言われ、キュリアは謙次の足元を見ます。そこから、謙次の身体をうずまく禍々しい漆黒のオーラが放出されているのが分かります。
 フェニックスは言います。
「まさか、長年誰も発動させることが叶わなかった『ミステリアスオーラ』を、あの謙次が使うだなんてね」
「『ミステリアスオーラ』?」
「ああ。あのオーラの名前だよ。魔力を増幅させる、あのオーラのね」
 フェニックスは一呼吸置いて、説明を始めます。
「少し、エネルギーの話をしよう。魔力エネルギーを除く全てのエネルギーには『エネルギー保存の法則』が働き、どんな状態に変わっても増えたり減ったりすることはない。たとえば、ボールを坂道に下から転がすと、途中でボールは止まってしまう。この時、ボールの『運動エネルギー』は『位置エネルギー』に変わっただけで、エネルギーの合計量は増えても減ってもいない」
「……学校で習うレベルの理科の話だね」
 なぜいきなりこんな退屈な話をするんだろう、と言わんばかりの退屈な表情で、キュリアはつぶやきました。
 フェニックスは、説明を続けます。
「でも、魔力エネルギーだけはその法則にとらわれない。何かを魔力に変換した時、または魔力を何かに変化させた時、エネルギーの量は大きく変わっている。実際、この世界の発電所でも電気から魔力、魔力から電気へと変換させることで、無限に電力を生み出す永久機関になっているしね」
「……それも、魔力の基本的な話だよね」
「だとすると、魔力を変換させ続けることで、無限の魔力を手に入れることができるんじゃないかと、誰しもが考える。僕も、そう考えた時があった」
「そんなこと、できるわけないよ」
 キュリアは、フェニックスの言葉を否定します。
「課題が多すぎる。たとえば、さっきフェニックスが話した魔力での発電だって、ものすごく膨大な設備でゆっくり時間を掛けて発電してるよね。魔力から別の物への変換に、法則性が無いわけじゃない。決まった過程を経て、決まったものにしか変換できない。魔力への変換は、その過程がもっと少ない。あの発電設備は、規模を大きくしていくつもの過程を組み合わせることで、なんとか永久機関を実現しているに過ぎない。とても、人体で無限の魔力が手に入るとは思わないけどね」
「……僕も、同意見だよ、キュリア。……いや、同意見、だったね」
 あえて過去形で、フェニックスは言い直します。
「僕は過去に、その研究チームを立ち上げたことがあるんだ。その結果、1つの可能性を見つけたんだ」
「可能性?」
 キュリアの言葉に、フェニックスは頷きます。
「詳細は省くけど、魔力から魔力へと変換するエネルギーの過程を考えるだけ考えると、自分の周りをまとわりつくオーラのサイズで、魔力を増大させることができることがわかったんだ。……僕らはそれを、『ミステリアスオーラ』と名づけた」
「もしかして、そのオーラが謙次のまとっている……?」
 キュリアの問いに、フェニックスは頷き、説明を続けます。
「でも、結局この研究は失敗に終わった。原因はいくつか考えられるけど、それすらよく分かっていない。1つ明確な原因を挙げるなら、頭の回転が足りなかったことがある。研究チームには僕の数十倍、頭の回転が早い人が居たんだけども、彼でも頭の回転が足りていなかった。おそらく、僕の頭が100個以上あったとしても、『ミステリアスオーラ』は使えないはずだよ」
 フェニックスの言葉を聞き、キュリアは絶望しました。
 なぜならば、2つ、今の謙次の恐ろしさを理解してしまったからです。
 1つは、『ミステリアスオーラ』を使う謙次の魔力がほぼ無限であること。
 フェニックスの魔力は計り知れないものの、限度はあります。フェニックスと謙次がバトルを行う場合、もし謙次がフェニックスと同格かそれ以上の実力を持つ場合、フェニックスの負けがほぼ確定してしまうことでしょう。
 そしてもう1つは、『ミステリアスオーラ』を使う謙次の思考スピードが、フェニックスよりも桁違いに速いこと。
 魔法や呪文を使う速さは、使用者の思考スピード、頭の回転の速さで決まります。
 フェニックスは、キュリアが絶望していることを、あえて説明します。
「未来予知でどんな魔法・呪文でも使うことができ、無限の魔力を持ち、桁違いの手数で攻めることのできる謙次。こんな相手を、どうやって倒せと言うんだい?」
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ケーケー

Author:ケーケー
趣味:自作小説執筆、プログラミング、電子工作
好きなゲーム:ぷよぷよ

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