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キュリアと謙次 にひゃくごじゅうきゅうかいめ!

ケーケー「なお、ミカエルとマリエルとは何の血縁関係もないとのこと」
イノブン「え? 親戚か何かじゃなかったの? 名前的に」
ケーケー「見た目が天使っぽいので、実在する天使、ミカエルの名前にしただけです」


<前回のあらすじ>
 キュリアは明らかにミカエルからの拷問を嫌がっていた。なのに、なぜそれを受け入れたのか?
「エルカさんに気を遣ったのですよ」
 ミカエルは一言、そう告げた。


↓ 本編 ↓
「どういうことだ?」
 キュリアがエルカに気を遣い、拷問を受けた。謙次はその意味を理解できませんでした。
「理解できないのも無理はありません。分かりやすいよう、順を追って説明しましょう」
 ミカエルはそう言って、説明します。
「エルカさんは、賄賂を受け取った罪であと2ヶ月ほど、拷問とも言える刑罰を受ける必要があります」
「ああ、それは分かってる」
「キュリアさんもこれまでに十分つらい目に遭っていますが、ほぼ毎日精神が崩壊するエルカさんのような状況に陥っているわけではありません。なので、エルカさんはこう考えていました。自分はこれだけつらい目に遭っているのに、キュリアさんはたいしてつらい目に遭っていない、と」
 キュリアがたいしてつらい目に遭っていないことはありません。キュリアは痛いのが平気という観点から、実はたいしてつらい目に遭っていないんじゃね? と考える方もいるかもしれません。
 しかし、キュリアは死ぬのも悪者扱いされるのも嫌いなのです。日々命を狙われ、世間から疎まれる。この生活がキュリアにとって、つらくないわけがないのです。
「キュリアさんがたいしてつらい目に遭っていないというのは、エルカさんの見解です。しかし、自分はお金のやり取りをしただけ、キュリアさんは100人も人を殺している。それなのに、自分だけこんな目に遭っている。それがエルカさんの考えだったのです」
「……なんとなく分かったよ。つまり、エルカさんが自分だけつらい目に遭っていると考えているのに対し、キュリアもつらい目に遭うことで、エルカさんの心の痛みを少しでも取り払おうと考えたんだな」
「その通りです!」
 ミカエルは笑顔で言いました。
「ん? でも、待てよ」
 しかし、謙次はまだ疑問がある様子。
「エルカさんの目の前で、自分も拷問される宣言するのはいい。でも、だからって何で実際に拷問する必要がある? そもそも、キュリアがあれだけ怖がる拷問って、……一体お前はキュリアに何をしたんだ?」
「……1つずつ、疑問にお答えしましょう。なぜ実際にキュリアさんを拷問したのか。それは、エルカさんが『先読み』を使えるからです。エルカさんに嘘は通じないので、あの場では本当に拷問をすること前提で答えなければならなかったのです。それに……」
「それに?」
「それに、私が自制できるわけないじゃないですか」
 何この子怖い。
「次に、キュリアさんを恐怖させた拷問についてですね。……それは、バトルです」
「バトル?」
「はい。ただし、勝利条件も敗北条件もありません。気絶したら負け、まいったと言ったら負けということはなく、この時間までただバトルしていました」
「……それって、デスマッチというやつじゃ?」
「それに限りなく近いですね。まぁ、殺しちゃうと拷問にならないので、デスマッチとは少し違うかもしれません」
「でも、キュリアは痛いのとか平気なんだろ?」
「はい。だから、一歩間違えたらキュリアさんが死ぬ程度に手加減してバトルしていました」
「な……」
「体の負傷と疲労では、キュリアさんを苦しめることはできません。しかし、一歩間違えたら死ぬという状況で、長時間適正な判断力を求められると、キュリアさんと言えど苦しんでくれるのです」
 うれしそうにそう語るミカエルに、謙次は絶句していました。
「キュリアさんが死にそうになった時のあの顔、とても興奮しました」
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ケーケー

Author:ケーケー
趣味:自作小説執筆、プログラミング、電子工作
好きなゲーム:ぷよぷよ

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