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DESTINY~風野 息吹の運命~⑨

 ついに⑨ですね。はい、⑨大好きです。(東方的な意味で)
↓ということで、ちょっと長めの更新↓


「よっ、水原」
 『帰宅部』の部室の扉を開け、村本が入ってきた。
「風野ってやつ、お前のクラスにいったらしいな。どうだ、何か話したか?」
「……いや、挨拶しただけ……」
 水原は、いつもの無表情で答えた。
「へえ、どんな奴だった? どっかお前と似た感じはあったか?」
「……いや、普通の女子高生にしか見えなかった……。それよりも……」
 水原は、言いかけて少し黙ったが、続けた。
「……それよりも、私が挨拶をしたのは、まずかったかもしれない……」
「……どういうことだ?」
「夏休みに私が起こした事件以来……、私はすっかりクラスの嫌われ者になったから……、息吹に挨拶したとき、息吹は隣の子と話していたし……」
「そうか……、でも……」
 その時、また『帰宅部』の部室の扉が開いて、それが村本の言葉をさえぎった。
「あ、えっと、……確か、水原さん、だったよな?」
 そう言いながら、風野が部室に入ってきた。
「うん、そうだけど……」
「よっ、お前が風野か? 俺のオヤジの言ってた」
 村本が風野に訊いた。風野は驚いて、
「え!? あんた、ひょっとして、あの刑事さんの息子!?」
「え? ああ、そうだけど?」
「ええ!? それでもって、……えっと、水原さん? を救ったやつって、あんたのことだよね!?」
「水原を救ったっていうか、……何だな、えっと……」
「その通りだけど……」
 水原が静かに、はっきりと言った。
「あれは夏休みのとき、……私が村本君を、持ってきた食事用のナイフで……」
「その話はすでに2度聞いたよ。まあ、彼があんたの救世主だってことは分かったよ」
「救世主って、あのなあ……」
 村本はあきれたように言った。
「それで、お前はこの部活に入部したいんだよな?」
「ああ、そりゃあ、あんたのお父さんにそうしろって言われて転校してきたんだし」
「なら、さっそくだが、テーブルの上にある入部届けに記入してくれ。顧問の先生が、なるべく早く出せって言ってたし」
「……顧問?」
 水原は首をかしげた。
「ああ、早川だよ、早川」
「早川って、うちらの担任の!?」
 風野は驚いて言った。
「ああ、2時間目が終わったときに、そうしろって言われたんだが、それまでは俺もこの部の顧問だってことを知らなかった」
「って、あんたの顧問だろうが!!」
「……私も今、初めて知ったんだけど……」
「あんたもかい!! まあ、あれだけいろいろとテキトーな先生なら……」
 風野はあたりを見回した。そして入ってきたのはゲームの山ばかりだった。
「あの先生だったら、この部の顧問ってこともありうる……気がしなくもなくもない」
「どっちだよ」
 村本はつっこんだ。
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