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キュリアと謙次 ひゃくにじゅうよんかいめ!

まとめサイトはこちら → http://www.wa.commufa.jp/~ksk/culia.html


 一方、とある研究施設にて、
「……う、うう」
 キュリアが目を覚ましました。あたりを見回すと、正面には金属の柵、正面以外は金属の壁が見えました。
(要するに、閉じ込められてるんだね、私)
 キュリアはガイのボルテージアローがクリティカルヒットして、気絶してしまったことを思い出しました。
(私は生きている。……ということは、ガイはある程度自我を保っていたみたいだね)
 そうでなければ、ガイにとどめをさせられていたでしょう。このことはキュリアもあらかじめ確信を持っていました。キュリアも死にたくないので、確信を持っていなければ、ガイの一撃をあえて喰らうなんてことはしません。
 しかし突然、キュリアはあることに気付きました。
(このダメージ、ガイのボルテージアローから受けた分だけじゃない!!)
 ガイのボルテージアローしか喰らっていないと考えると、何か違和感があったのです。おそらく、キュリアが気絶した後で、誰か他の人がキュリアに追加ダメージを与えたのでしょう。
 キュリアはゾッとしました。
(あの戦闘の後に、第三者が来た!?)
 キュリアはガイのことを優先して考えていたため、そのことを考慮していませんでした。第一、瀕死のガイが自分をこんな得体のしれない場所に運ぶなど、できるわけないですしね。
自分の命ほど可愛いものはないキュリアにとって、これはゾッとすることです。なぜなら、
(その第三者は、私を殺せたかもしれない!!)
からです。キュリアが今生きているのは、その第三者のきまぐれによるものである可能性は、否定できないのです。
(作者:ちなみに、その追加ダメージのせいか、キュリアは自分の手首についている金属製の枷すら外せません。いつもならこんな枷、ちぎりすてることぐらい容易なのですが)
 怪力だなぁ
(作者:剣で切りつけても切り傷が付かない体してますからね。痛いらしいですが)
 痛いですむのがすごいよ。
 まあとにかく、普段ならそれだけ強いのに、今は金属枷が外せないぐらい体力が減っているわけです。
 さすがにこれはまずいと思って、キュリアは回復魔法ヒールを使おうとします。第三者と対面して、さっそく殺しにかかって来られたら、キュリアは元も子もありません。
 第三者はおそらく、ガイに洗脳をほどこした人でしょう。ガイはキュリアを殺そうとしていたので、第三者もおそらく、キュリアを殺そうとしているはずです。
(とにかく、その第三者が来る前に、少しでも体力を回復しておかないと……)
 しかし、
「ほぉキュリア、目覚めたようだな」
 第三者である、老人博士がガイを引き連れてキュリアの前に現れました。
「おっと、回復魔法なんか使うなよ? そんなことするとさっそくガイにお前を殺させるぞ?」
 老人博士のセリフからみるに、まだガイの洗脳は解けてないようですね。
 さて、さっそく現れた第三者ですが、キュリアはこんな老人博士を知りません。今までキュリアを殺そうとしてきた人たち、つまり『正義の味方』は、初対面の人がほとんどでした。なのでこの人も『正義の味方』として、キュリアを殺そうとしているのでしょう。
「……じゃあ逆に、何かやったら私を殺さないでおいてくれるの?」
 キュリアはおそるおそる尋ねました。老人博士は、
「そんなわけないだろう。お前を殺さないで私の研究所まで運んできたのも……」
 いったん言葉を区切り、ガイの肩をたたいて続けます。
「この我が弟子であり、お前の仲間であるこいつに、意識のあるお前を殺させるためだからな」
 キュリアは絶望します。意識がないうちにキュリアが殺されなかったのは、意識があるキュリアを仲間の手で殺させたかったから、そういうわけですね。
「さあガイ、キュリアも意識を取り戻したことだ。どうせダメージが大きすぎて、逃げることすらできまいが、もう待ちきれん。ボルテージアローを構えるのだ!」
 老人博士に言われ、ガイは無表情・無口のまま、必殺技のボルテージアローを構えようとします。
「やめてよガイ!! 私はガイを信じてる!! 絶対に打たないって!!」
「うそつけ!! 信じてたら必死でガイが打つのを止めようとなどしまい!!」
 確かに。
「お前が何を言おうが無駄だ!! ガイの洗脳はこれ以上にないぐらい強化してある!! もうこいつは完全に私の操り人形さ!!」
「そんな!! やめてよガイ!! こんなやつの言いなりにならないでよ!! ねえ!!」
 ここまで来ると、キュリアも必死です。もう冷静に物事を考えれません。
 ガイの腕が、電気をまとい始めました。それからすぐに、ガイの腕に巨大な雷の矢が生成されました。
「いやだ!! やめて!!」
 ボルテージアローを構え、必死にやめるように言うキュリアを見て、ガイの中にうっすらと眠る本心は、こう思いました。
(……どうして、こんなことになったんだろうな)
 その思いは、今キュリアを殺そうとしている自分にだけでなく、キュリアと仲良くしていた自分にも向けられたものでした。
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Author:ケーケー
趣味:自作小説執筆、プログラミング、電子工作
好きなゲーム:ぷよぷよ

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