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キュリアと謙次 ろくじゅうろっかいめ!

 キュリアは試行錯誤を繰り返し、なんとか修行場である城から抜け出すことに成功しました。
 キュリアたちが修業していたのは城の2階。抜け出すのは困難でしょう。しかしキュリアは、修行のため城に入るとき、城がどのようになっているか、だいたいの間とり、もっといえば脱出ルートを覚えていたのです。そのおかげもあってか、なんとか2人は抜け出すことができました。
 え? なんで脱出ルートを覚えていたかって? それはキュリアが当初、ここからの脱走をしようと思っていたからです。なぜ脱走したかったか? 理由は単純です。『エキサイティングだから』。
 今となっては、キュリアにとって他に『エキサイティング』なことができたようなので、修行場から脱走することをそこまで楽しんでいない様子。しかし、友達であるエルカのため、キュリアはエルカを連れ、奴隷小屋に戻っていきます。
「ねえ、キュリア、四天王が後を付けてきたりしてないよね?」
 心配そうな顔でエルカが尋ねました。キュリアは、
「大丈夫だよ。付いてきてないって」
 そのような嘘をついたのです。実際にこのとき、四天王はキュリアたちの後を付けていますし、キュリアも四天王がこそこそと自分たちの後を付けてきていることを知っています。
 キュリアはなぜ嘘をついたか? 理由は2つあります。1つはエルカのためを思ったからです。もう1つは、『エキサイティング』だったからです。
 そんなこんなで、目的地に着きました。奴隷小屋のある洞窟の入り口です。
 キュリアはエルカに言います。
「じゃあエルカ、ここからなら1人で行けるよね?」
「……え? キュリアは一緒に行かないの?」
「行かないよ。私はあそこで、もっともっと修業がしたいんだ!」
「え? じゃ、じゃあここまで付いてきてくれたのは、わざわざ私のために?」
「そうだね。というわけで、ここでしばらくさよならだね。……またね、エルカ!」
「うん。……あのさ、キュリア」
「ん?」
「……ありがとね!」
「……どういたしまして」
 そんな感じの対話を終えると、エルカは洞窟の奥へと進んで行きました。ここから抜け出す時は、洞窟に明かりがついていなかったため、かなり苦労しました。しかし、今回は洞窟に電気がついているので、エルカ1人で大丈夫でしょう。
「……さて」
 キュリアは振り向き、にっこりと笑っていいました。
「ごめんね、エルカを逃がしちゃって」
 すると、茂みや岩陰など、人が隠れるのに適した場所から、四天王が出てきました。
「……いつから気付いてた?」
 四天王のリーダー格である女性はキュリアに質問しました。キュリアは答えます。
「修業の部屋を出てからずっと」
 四天王のリーダー格は言います。
「……そう。まあ、あいつはあまり才能ないから、私らにとっても都合はいいんだけどね。……ただ、こんな勝手な真似をしてくれたからには、少しおしおきが必要かな?」
 少しじゃないだろ、絶対。まあ、キュリアには無意味だと思いますけど。
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