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キュリアと謙次 ごじゅうごかいめ!

↓ 55回目だぜ!! GO! GO! だぜ!! ↓


 奴隷小屋に、6歳になったキュリアは入れられました。今日はもう夕ご飯を食べ、自由時間を過ごして寝るだけなので、キュリアが働くのは明日からになります。
 キュリアが入ったとき、小屋の中では子どもたちが一か所に集まっていました。その集まりの中心では、男の子が横たわって泣いていました。
 その男の子は、先ほど見張りの人に鞭で打たれたのです。鞭といっても、一振りするだけで赤い筋がつく一般的な鞭ほど恐いものではなく、打たれても痛いには痛いが、とてつもなく痛いわけではない代物です。
 そんな子どもに優しい鞭ですが、見張りの人たちは子ども好きな人が多く、この鞭を振るうことはめったにありません。ただ1つ、脱走を試みるという例外を除いて。
 そう、この男の子は脱走しようとしたために、鞭を振るわれたのです。たまにこんな感じの、脱走しようという子がいるので、子どもたちには脱走するとこうなるぞという、いい見せしめになるのです。親切設計の鞭ですが、痛いには痛いですしね。
 奴隷小屋に入ったばかりのキュリアに、エルカという少女がそのことを教えてくれました。話を聞いたキュリアは、大声で笑いながら言いました。
「あはは! 体が痛いからって泣いてる! 変なの~!」
 うん、変なのはお前だ、キュリア。体が痛いからって泣く子はいたって普通の子だと思うぞ。
 言うまでもなく、キュリアの物言いに、他の子どもたちが黙っているわけがありません。子どもたちがキュリアにあーだ、こーだといろいろ言ってきます。しまいには、
「じゃあお前、試しに1回脱走してみろよ!!」
 とまで言われます。しかしキュリアはこんなことを言うのです。
「うん、分かった」
 キュリアの発言に、まわりはどよめきます。
 脱走してみろと言った子が、キュリアに言います。
「そこまで言うなら、本当に脱走しろよ!! 分かったな!!」
「うん、いいよ。まあ、逃げ切れるかどうかは分からないけど」
 逃げ切ったら意味ねーよ。
 脱走してみろと言った子は言います。
「晩ご飯のときに脱走できるから、ちゃんとやれよ。……晩ご飯の時間が楽しみだな」
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