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キュリアと謙次 よんじゅうよんかいめ!

↓ なげぇ ↓


(……いったい、どういうことだ!?)
 謙次にはわけがわかりません。自分をこの世界に連れてきた犯人はキュリアだと思っていたが、キュリアはさらによくわからない行動を取る。では犯人はキュリアでなくデビルなのかというと、キュリアの言うことを聞いている限り、おそらく違うのでしょう。
(デビルなら、俺に危害を与えない……? キュリアはひょっとして、デビルと知り合いなのか?)
 では2人(?)とも犯人ではないのであろうか? しかしだとすると、キュリアはなぜ自分が犯人であると錯覚させるようなことを『冗談』として言ったりしたのか? デビルはなぜ、キュリアが犯人であると信じ込ませようとしたのか?
 悩ましいことが多い中、突然、玄関がノックされました。
(……誰だ?)
 謙次は返事をせずに黙っていると、訪問者によって玄関の扉が開けられました。
 訪問者は誰なのか、謙次は確認しようとしましたが、
(……誰も、いない?)
 扉の向こうには、誰もいませんでした。とすると、ひとりでに扉が開いたのでしょうか? だとすると、さっきのノックは一体?
 と、その時でした。
「だ~れだ?」
 謙次は後ろから目を手で覆われ、誰かにそう問われたのです。
 しかしその少年のような声は、謙次にも聞き覚えがある声でした。
「お前は、確か、フェニックス!?」
「正解!」
 フェニックスは謙次の目を覆っていた手をどかして言いました。
読者のみなさんは覚えていらっしゃるでしょうか? 全身が黄色で、頭が丸くて、三角の耳がはえてて、体に対して足が短い、マスコットキャラみたいなフェニックスというモンスターを。
フェニックスは言います。
「遊びに来たのに、キュリアが泣きながら家を出て行ったのを見たから、どうしたんだろうと思ったんだけど。……なるほど、そういうことなのか」
「え?」
 なんだコイツ、もしかして一国の国王にして電波さん? というか、国王という身で、単独で遊びに来たのかよコイツ。
(作者:忘れているかもしれませんが、フェニックスはモンスター王国の国王です)
「謙次、君は相手の顔を見て、相手が次にどう出るかを読み取る『先読み』という術を知っているかい?」
「先読みっていうと、キュリアが使えるようなやつだよね。確か、相手の顔を見ると、相手の言っていることが嘘か本当か見抜けるという」
「そう、それだよ。ただ、僕は先読みをかなり鍛え上げたからね。相手の顔を見るだけで、相手が何を考えているか、完全に見抜くことができるんだよ」
「な、なんだって!?」
「ちなみに、ここでいう考えていることというのは、無意識的なことも含まれるんだよ。だから、相手の記憶を読み取ることもできると言っても過言じゃないよ」
 すごいなそれ。
「たとえば、作家の人の顔を見たら、その人がまだ原稿を仕上げていない内容を先取りして知ることができる!」
「なんかせこい!!」
「あと、女の人の顔を見たら、その人が毎日風呂場で見ているその人自身の裸姿がはっきりと浮かぶ!!」
「使い方がなんかひどい!!」
 思い切り変態じゃねえか!!
(作者:あ、ちなみにフェニックスのこの能力は、あくまで『先読み』なので、『個体能力』ではありません。どうか間違えないように)
「とまあ、そんなわけで、君がどうやってキュリアを泣かしたのかということが、僕には分かるわけだ」
「な……」
「なるほどねえ、キュリアがあんな冗談を、ねえ」
「やっぱり、あれはただの冗談なのか?」
「そうだよ。実を言うとキュリアは、ああ見えても『クオリア障害』なんだよ」
「くお……え?」
「『クオリア障害』。『謙次のいた世界』にはなかったのかい?」
「ああ、ないな」
 あれ? おい作者。なんでフェニックスのセリフで『謙次のいた世界』に『』がついているんだ?
(作者:ああ、『』は各キャラが直感でつけたいところにつけるからね。フェニックスがその言葉に『』をつけたかったんじゃない?)
 え? ちょっと待て、それってどういう……
(作者:あまり話をこじらせると、読者が困惑しちゃうよ。とっととフェニックスに『クオリア障害』を説明させてあげて)
 ……まあいいか、とりあえずフェニックスが説明します。
「『クオリア障害』っていうのは、生まれつき持っている感覚が他の人といろいろ違う障害のことだよ。生まれつき持っている感覚が違うだけで、普通の人と同じ育て方をしても、異常に育っていくことが多いんだ」
「へえ」
「本来、クオリア障害者というと、常にわけのわからないことを言って大爆笑しているような、見ててかなり不気味な人なんだけど、キュリアは軽度だし、長年の努力で常識をきちんと身につけ、一般人とさほど違わない思考法をすることができるようになったんだ」
「そんなことがあったのか。なんか、かわいそうだな」
「そうだね。まあでも、キュリアが『クオリア障害』を持っているおかげで、『オバサン』と言わない限り、キュリアにたいてい何やっても怒られないんだ」
 だから異常にやさしいわけね。
「あと、キュリアにとって体の痛みというのは、自分がどれだけ死に近づいているかを見る指標でしかないから、致命傷を与えない限りは、キュリアはどれだけ傷ついても全く気にも留めないんだよ」
「そんなやつだったのか、キュリアって」
 要するに、キュリアって、M?
(作者:いや、Mは痛みを受けて喜ぶ人だけど、キュリアは痛みを受けようが受けなかろうがどうでもいいと思うから、Mとは違うよ)
「ちなみに、キュリアにとってあの『冗談』は、大爆笑を巻き起こすネタであるらしい。まあ、実際に一切笑いを取れていないんだけれども」
「感覚が違うから、何を面白いと思うかが、普通の人とかけ離れているんだな」
「とまあ、キュリアがあんな『冗談』を言ったのはそういうワケがあったからだよ」
「じゃあ、あのデビルとかいうやつは?」
「ああ、デビル? デビルはただのいたずら好きモンスターだよ。ね? デビル」
「え?」
 フェニックスの言葉に、謙次はあたりを見回します。が、デビルはどこにも見当たりません。
「何逃げようとしているんだい? デビル」
 フェニックスはとっさに透明な何かを捕まえました。その透明な何かは、徐々に黒色に色づいていき、姿を表しました。デビルです。
「な!?」
 謙次は驚きです。まさかデビルがこの部屋にデビルがいたなんて。
(作者:キュリアが言うには、たとえ姿を消していてもキュリアに気付かれるということだったので、謙次はデビルはこの部屋にいないものだと思っていたのです)
 フェニックスは言います。
「能力を発動した上に姿を消したところで、僕には通用しないよ、デビル」
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Author:ケーケー
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