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キュリアと謙次 にひゃくろくじゅういっかいめ!

ケーケー「今回から新編です」


ミカエルと会ってから、およそ一ヶ月が過ぎた、ある日のことです。
 謙次はふと思います。
(前々から、この人たちはよくキュリアと戦いに来るなとは思っていた)
 今、キュリアはマリエルと戦っています。いつも通り、マリエルが禁句を言ってキュリアを怒らせることでキュリアを本気にし、対決しています。
(でも、いつもは1週間に1回来るだけ。……でも、最近はほぼ毎日、マリエルさんかガイさんが戦いに来てる。それに、『正義の味方』が来る回数も多くなった。……何かあるのかな?)
 そう考えていると、横で一緒に観戦していたシーノが言います。
「もうすぐヘキサドームだからかもしれないけど、マリエルもよく戦いたがるな。私だったら、キュリアを怒らせてまで戦いたくないけど」
(作者:久々に出た気がするので、一応キャラ説明しておきますか。シーノはマリエルの持つ孤児の最年長の女の子です。本人曰くドMですが、今までシーノが痛めつけられるようなシーンはないので、本当のところどうなのかははっきりしません)
「ヘキサドーム?」
 聞き覚えのない単語に、謙次は反応します。
「ああ。……謙次は知らないのか? 太平洋にある人工島に6角形のばかでかい、ヘキサドームっていうドームがあるんだけど、一週間後にそこで、最強の3人組を決める大会が開かれるんだ」
 なるほど。
(作者:……あれ? イノブンこれ聞いて、何か言いたいことはないの?)
 いきなり何を言い出すんだお前……
(作者:スリーディーアクションゲーム!!)
 超エキサイティン! ……って何言わせるんだお前!! 確かに、ドームでバトルをするから、エキサイティングではあるだろうけど、ボールを相手のゴールにシュウウゥゥ! したりはしないから!!
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キュリアと謙次 にひゃくろくじゅういっかいめ!

<前回のあらすじ>
 存在を操ることができる霊属性魔法を使っても、フェニックスには負けるっぽい。
 ミカエルは、カレーを作りながら、謙次にそのことを説明していました。


↓ 本編 ↓
「っと、話をしている間に、できましたー!」
 ミカエルは元気に言いました。両手で、大皿によそわれたカレーライスを持っています。……これ、家庭でよく使われるサイズの鍋にすっぽり入るくらいの量じゃないか? 食べれるの、謙次?
「お、おお……」
 早食い大食らいの謙次ですら、量の多さに絶句してしまうレベルですか。
「いただきます!」
 って、あれ? 絶句してる時間短くね?
(作者:謙次は、この量を食べきれる気がしなくて絶句していたわけでなく、こんなに食べさせてくれるんだと感動して絶句していただけです)
「……ミカエルって、意外と家庭的なんだな」
 食べながら、謙次は言いました。
「それは、謙次さんを鞭打ちしたいという私の欲を、解放しても良いというサインですか?」「違う違う! 何なんだよ、そのサイン! というか、何なんだよ、その欲は!?」
 謙次は一呼吸置いて、続けます。
「そういう変な所があるのに、……何というか、意外だなって」
 ドSのくせして、天使のような服を着て、(いじめる気がある時以外は)丁寧なもの言いをする。謙次に対しては、動けないキュリアの代わりに、自分が晩御飯を作る。ドSなのに、その印象とは対照的な行動をミカエルはしているのです。
(作者:動けないキュリアの代わりとイノブンは言いましたが、動けなくしたのはミカエルです)
 ミカエルは、納得したように言います。
「なるほど! ギャップ萌えを感じるということですね!」
 確かにそういう意味だけど、イノブンが数行に渡って説明したことを一言で言い切らないで欲しかった。
「私がこんな性癖を持ったのは、弟を虐待していたからなのです」
 突然、ミカエルは語り始めました。
「言い訳をさせて頂くと、私の両親が弟を虐待していたので、私も便乗したのです。私が弟を虐めると、両親は私を褒めてくれました」
 話が重そうなので、謙次はゆるんでいた心を引き締めて聞くことにしました。スプーンを持った手は止めませんが。
(作者:止めましょう)
「しかし、ある日私たちは、あと一歩で弟を殺してしまうくらいに弟を虐げてしまい、殺人犯となるのを恐れた父が、救急車を呼んだのです。そこで、我が家で行われていた虐待行為が明るみに出て、両親は逮捕されました」
 一呼吸置いて、ミカエルは続けます。
「私は逮捕されませんでしたが、弟と一緒に施設に預けられました。そこでようやく、弟を傷つけてはいけないということを知ったのです」
 ミカエルは一呼吸置きます。ここで、普通の小説だったら謙次ポジの人が何か相槌を打ったりして話を繋げるのでしょうけど、何て言葉を挟んだらいいのかよく分からない話なので、謙次は黙って聞いています。動かしているのはスプーンだけ。
「私は弟を虐めている間、良いことをしていると思っていました。なので、私が悪いことをしていたと分かってからは、なるべく良いこと、……人が幸せになるようなことをしようと考えたのです」
 ミカエルは一呼吸置いて、続けます。謙次は何も言いません。
「人は一般的に、下手に出て、かつ、明るく対応してくれる人を好むと思いませんか? なので、私はそんな感じの性格を目指したのです。……嗜虐が性癖として身についてしまっているので、時々同級生を痛めつけたりはしましたが、私のこの性格は、1人でも多くの人を幸せにしようとして作られていった性格なのです」
 ……イイハナシカナーと思って聞いてたけど、『時々同級生を痛めつけたり』のせいで台無しになってる。
 謙次は回答に困りましたが、空になった皿の中にスプーンを入れ、手を合わせてこう言いました。
「ごちそうさまでした!!」
(作者:回答に困って逃げたか)

キュリアと謙次 にひゃくろくじゅっかいめ!

<前回のあらすじ>
・ミカエルがキュリアを拷問して帰ってきた。
・ミカエルがキュリアをわざわざ拷問した理由を語ってくれた。


↓ 本編 ↓
「さて、それでは晩御飯を作りますね! 『アピア』!」
 そう言うミカエル。まさか、晩御飯をそのまま『アピア』で創造するつもりなのでしょうか。
 ……と思っていると、そこに現れたのは、ガスコンロと鍋、まな板、適量に切り分けられた野菜やお肉、そしてカーレールーでした。
「てってれれって、てーててーん! カレー調理セット!」
 ミカエルはかわいらしく、そのセット名を言いました。
 しかし謙次は、ある点に着目します。
「お、おい。その効果音って、まさか……。この時代にも、あの22世紀のロボットの漫画があるのか!?」
 おっと!? これはかなり際どい発言です!
「はい。実際の22世紀には秘密道具はおろか、魔術さえもありませんでしたが」
 危ないから!! 君たち、その発言は著作権的に危ないから!!
(作者:今では、『てっててーん』に変わってますけどね。声優が変わってから)
 お前もわざわざ補足せんでいい!
 さて、そんなこんなでミカエルは調理を開始します。
 かわいい天使のような女の子が、自分のために料理を作ってくれる。この点から言えば、謙次はいい思いをしているはずなのですが、
(……ドSでなければなぁ)
 その点が、謙次を恐れさせていました。
 それでいて、ミカエルは霊属性というチート魔法を使えるため、下手にミカエルの機嫌を損ねると、拷問されるかもしれないという怖さもあります。
「ん? 待てよ。『ナシング』を使えば、ミカエルでもフェニックスに勝てるんじゃないの?」
 ふと疑問に思ったことを、謙次は尋ねました。
 確かに、謙次の言うことも最もです。
(作者:イノブン、ひとつ、どうでもいいことを言っていい?)
 言うな。
(作者:『確かに』って、イノブンが言ったとき、『ダディガニ、ダデニ投票しても、同じや同じや思デー』とか言う号泣会見を思い出した)
 ……本当にどうでもいいな。そのネタは『この日本ンフンフン』で検索して引っかかった、会見の内容を見て面白がる人以外は楽しめないから、議論しないでおきましょう。
(作者:この日本ンフンフンッハアアアアアアアアァン!)
 ……放置して、話を進めましょう。
 霊属性魔法には、『アピア』と『ナシング』との、2つがあります。『アピア』は、対象を存在させる魔法です。そこに実在しないものを出現させることができます。『ナシング』は、対象を存在させない魔法です。ただの物体でも、生きている者でも、消滅させることができます。
 つまり、フェニックスに『ナシング』を使えば、簡単にフェニックスを倒すことができるのではないか? 謙次はそう考えたのです。
 すると、世界で一番強いのはフェニックスではなく、ミカエルだということになります。
 ミカエルの答えは、
「いいえ。無理です」
「え? どうして?」
「確かに、『ナシング』を使えば、誰でも一瞬で消し去ることができます。……でも、フェニックスさん曰く、どの魔法を使うにせよ、対象を選択してから魔法が発動するまでに、余波みたいなものを感じることができるらしいのです」
「余波?」
「はい。つまり、私が『ナシング』を使おうとすると、発動する前にフェニックスさんが行動することができます」
「そんなことがあるんだ」
「はい。なので、フェニックスさんと直接対決したならば、『ナシング』を使う前にフェニックスさんに倒されるでしょう。フェニックスさんは、光の速さで行動できるのですから。仮に、フェニックスさんがいない場所で『ナシング』を使ったとしても、発動前にフェニックスさんに居場所を特定される可能性は非常に高いので、勝ち目はありません」
「そうなのか」
 改めて、フェニックスの凄さを理解する謙次。光の速さで動けるというのは、想像以上に凄いことだったのです。
 というか、魔法を発動される前に、魔法使用者の居場所を逆探知するとか、そんな芸当もできるんですね、フェニックスは。
(作者:フェニックス曰く、上手いこと魔法や呪文を組み合わせて使えばできるそうです)

キュリアと謙次 にひゃくごじゅうきゅうかいめ!

ケーケー「なお、ミカエルとマリエルとは何の血縁関係もないとのこと」
イノブン「え? 親戚か何かじゃなかったの? 名前的に」
ケーケー「見た目が天使っぽいので、実在する天使、ミカエルの名前にしただけです」


<前回のあらすじ>
 キュリアは明らかにミカエルからの拷問を嫌がっていた。なのに、なぜそれを受け入れたのか?
「エルカさんに気を遣ったのですよ」
 ミカエルは一言、そう告げた。


↓ 本編 ↓
「どういうことだ?」
 キュリアがエルカに気を遣い、拷問を受けた。謙次はその意味を理解できませんでした。
「理解できないのも無理はありません。分かりやすいよう、順を追って説明しましょう」
 ミカエルはそう言って、説明します。
「エルカさんは、賄賂を受け取った罪であと2ヶ月ほど、拷問とも言える刑罰を受ける必要があります」
「ああ、それは分かってる」
「キュリアさんもこれまでに十分つらい目に遭っていますが、ほぼ毎日精神が崩壊するエルカさんのような状況に陥っているわけではありません。なので、エルカさんはこう考えていました。自分はこれだけつらい目に遭っているのに、キュリアさんはたいしてつらい目に遭っていない、と」
 キュリアがたいしてつらい目に遭っていないことはありません。キュリアは痛いのが平気という観点から、実はたいしてつらい目に遭っていないんじゃね? と考える方もいるかもしれません。
 しかし、キュリアは死ぬのも悪者扱いされるのも嫌いなのです。日々命を狙われ、世間から疎まれる。この生活がキュリアにとって、つらくないわけがないのです。
「キュリアさんがたいしてつらい目に遭っていないというのは、エルカさんの見解です。しかし、自分はお金のやり取りをしただけ、キュリアさんは100人も人を殺している。それなのに、自分だけこんな目に遭っている。それがエルカさんの考えだったのです」
「……なんとなく分かったよ。つまり、エルカさんが自分だけつらい目に遭っていると考えているのに対し、キュリアもつらい目に遭うことで、エルカさんの心の痛みを少しでも取り払おうと考えたんだな」
「その通りです!」
 ミカエルは笑顔で言いました。
「ん? でも、待てよ」
 しかし、謙次はまだ疑問がある様子。
「エルカさんの目の前で、自分も拷問される宣言するのはいい。でも、だからって何で実際に拷問する必要がある? そもそも、キュリアがあれだけ怖がる拷問って、……一体お前はキュリアに何をしたんだ?」
「……1つずつ、疑問にお答えしましょう。なぜ実際にキュリアさんを拷問したのか。それは、エルカさんが『先読み』を使えるからです。エルカさんに嘘は通じないので、あの場では本当に拷問をすること前提で答えなければならなかったのです。それに……」
「それに?」
「それに、私が自制できるわけないじゃないですか」
 何この子怖い。
「次に、キュリアさんを恐怖させた拷問についてですね。……それは、バトルです」
「バトル?」
「はい。ただし、勝利条件も敗北条件もありません。気絶したら負け、まいったと言ったら負けということはなく、この時間までただバトルしていました」
「……それって、デスマッチというやつじゃ?」
「それに限りなく近いですね。まぁ、殺しちゃうと拷問にならないので、デスマッチとは少し違うかもしれません」
「でも、キュリアは痛いのとか平気なんだろ?」
「はい。だから、一歩間違えたらキュリアさんが死ぬ程度に手加減してバトルしていました」
「な……」
「体の負傷と疲労では、キュリアさんを苦しめることはできません。しかし、一歩間違えたら死ぬという状況で、長時間適正な判断力を求められると、キュリアさんと言えど苦しんでくれるのです」
 うれしそうにそう語るミカエルに、謙次は絶句していました。
「キュリアさんが死にそうになった時のあの顔、とても興奮しました」
プロフィール

ケーケー

Author:ケーケー
趣味:自作小説執筆、プログラミング、電子工作
好きなゲーム:ぷよぷよ

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