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キュリアと謙次 さいしゅうかい!

<前回までのあらすじ>
 自身の予知能力に操られ、暴走し、世界を脅威に晒した謙次。
 予知能力に操られることを恐れ、悩んでいると、予知能力から謙次のやるべきことを提示してきました。
 それは、9年間現代に戻り、難関大学に合格する等の無茶な課題をクリアすることで、予知能力に操られないレベルまで精神を鍛えるというものでした。
 謙次は決意を固め、キュリアをはじめとするさまざまな人に後押しされながら、現代へと帰りました。


<本編>
 しばらく時が経ち、キュリアは心を病みました。
 謙次は頼りない少年ではありましたが、キュリアにとっては過去を忘れさせてくれる、心の支えとなってくれる存在だったのです。
 1年間の謙次と過ごした日々。たった1年とはいえ、キュリアにとってはとても貴重な1年間であり、時が過ぎるごとにその1年間が恋しくなってくるのでした。
 3年を過ぎたあたりで、謙次が戻ってくるまでの年月を考えるのが嫌になり、キュリアは家にある日付を表示することができる道具、つまりカレンダーや時計、テレビなどを全て捨てました。
 あれから、……間違いなく年単位で時間は過ぎているものの、どのくらい経ったのか把握しないようにキュリアは過ごしていました。
 お金を使わず、また収入を得るようなこともせず、たまにやってくる正義の味方を倒すだけの日々。
 マリエル、ガイはキュリアの異常に感づいたようで、可能な限りキュリアの元に遊びに行ったり、バトルしたりして気を紛らわせようとしました。
 そのおかげで、多少なりとも精神を長く保たせることができていたようですが、
「私は、……もう限界だよ」
 キュリアは正義の味方の頭を鷲掴みにし、そう言いました。
 その正義の味方は、カラスに平安時代の服を着せたような姿をした、モンスターでした。
「ま、待て! 参った! マロっち参ったから!! 何をするつもりだ!?」
 通常のバトルでは行わないようなキュリアの奇行に、正義の味方は恐怖を感じているようです。
 キュリアは言います。
「良く考えてみるとさ、あの謙次が予知どおりの無茶な精神の鍛え方をできる保証はどこにもないんだよね。私が謙次に会いたいって想う気持ちを、謙次も同じように持っているとは限らないし」
「お前、一体何を言っているんだ?」
 正義の味方は顔をこわばらせて言いました。
 すると、キュリアは手に黒球を作りました。
 謎の引力を持っており、すごいエネルギーを感じる黒球で、……少なくともその黒球で攻撃されたら死ぬであろうと、正義の味方は瞬時に感じ取りました。
「ま、待て! マロっちモンスターだが人権持ちだぞ! お前は人を殺せるのか!? 冷静になって考えてみろ!!」
 キュリアは人を殺さないという情報を信じ、身の安全を確保した上でワンチャン、キュリアの抹殺を狙おうとやってきた正義の味方。
 しかし、その身の安全が脅かされた今、正義の味方は猛烈に抵抗します。
「お前は悪い人間だが、マロっちは悪くない人間! 殺していい道理などないはずだぞ!」
「……私は悪くない」
 正義の味方の言葉は、逆にキュリアを刺激したようで、
「さよなら……」
 ついに黒球を構えた手をキュリアは動かします。
 ……が、その時、
「いや、このモンスターが悪くないかはさておき、キュリア、お前は悪いぞ」
 突如現れた青年に腕をつかまれ、キュリアは攻撃を阻止されました。
「何せ、過去100人近くの罪の無い人を殺めた『ジェノサイド』なんだからな」
 長年聞いていなかった、懐かしい声。
 その声の聞こえる方向を振り向くや否や、キュリアはうれし涙をこぼして言いました。
「謙次!!!」
 感情があまって、思い切り謙次に飛びつくキュリア。
 それをしっかりと、謙次は受け止めます。
(作者:常人には耐えられない強い飛びつきでしたが、謙次はそれに耐えました。……ということは、謙次の予知能力を制御できる程度に、メンタルが鍛えられていることを意味します)
 え? どういうこと?
(作者:キュリアのこの飛びつきに耐えるには、①魔力を使う、②強化魔法を制御しキュリアの飛びつきに耐えうるよう肉体を強化する、という2つの条件が必須です。謙次の持つ魔力は、極めて微弱なもの。それを増強し、かつ強化魔法が使えたのは、謙次の予知能力を制御できているからに他なりません)
 ……まだ分からない。予知能力が使えれば、魔力も増強されて、強化魔法も使えるのか?
(作者:適切に制御されれば、の話ですけどね。フェニックスとの大戦の時、謙次が魔法を使えていた理由は、①予知能力が謙次を操り、『ミステリアスオーラ』という魔力増強魔法を発動させ、膨大な魔力を生成できたため、②予知能力が謙次を操ることで、どんな魔法でも使うことができたためです。予知能力は暴走した未来の謙次を予知することで、どんな魔法でも『未来予知』という情報伝達手段で謙次に魔法を使わせることができるのです)
 ……なんとなく分かった。その未来予知で謙次に魔法を使わせると、メン弱な謙次だったら身体をのっとられて暴走する。でも、メンタルが鍛えられた今の謙次は、暴走しないように制御しつつ、かつどんな魔法でも使える、ということか!?
(作者:そういうこと)
 何ということだ!? ヘタレゴミな主人公設定が最終回で一気に崩れたぞ!?
 ……と、謙次がそういう状態だということはキュリアも分かったようで、
「……勢いがあまってごめんね、謙次。でも今のを止めたってことは、もう大丈夫なんだよね! この時代に居ていいくらいに、精神を鍛えてきたんだよね!!」
「……ああ。……9年間、待たせてすまなかったな、キュリア」
「いいんだよ! でも、……その、謙次、お願いがあってね……」
 キュリアは、ややほほを赤らめながら、言葉をつむぎます。
「今見てたと思うけど、私、謙次がいなきゃダメみたいなんだ。謙次と一緒に過ごした日々が忘れられなくて、……それでね、それが愛しくてダメになっちゃうんだ。……だから、もし謙次が良かったらさ、……私と、一生を共に過ごしてくれないかな?」
 キュリアの言葉を聞き、謙次は顔を真っ赤にして俯きました。
 ただし、すぐに正面を向き、やさしい顔でこう言います。
「そのために俺は戻ってきたんだ。そのつもりだよ。……だからキュリア、この先ずっと、よろしくな」
 その言葉を聞き、キュリアは感極まり、大泣きしました。
 一度だけ聞いたことのある、キュリアの大泣きの声。
 クオリア障害のせいか、意味不明な言葉とともに、キュリアは涙を流します。
 その声は島中に響き渡り、それに呼応するかのごとく、島中の鳥やモンスターたちが鳴き声を上げます。
 それはまるで、キュリアと謙次の再会を祝福するかの如く……
(作者:……こんな終り方しか思いつかなかったんですが、これでいいよね!)
 ΩND!!!
ΩND


↓ 以下あとがき ↓

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キュリアと謙次 よんひゃくさんじゅうよんかいめ!

ケーケー「2011年8月4日。……この日が何の日か、お分かりでしょうか?」
イノブン「は? 知らないけど」
ケーケー「『キュリアと謙次 いっかいめ!』の更新日です」
イノブン「……どうでもいいけど、この小説、始まってからもう6年と8ヶ月になるんだな」
ケーケー「どうでもいいって言わないで……。そして、その小説も、次回で最終回となります」
イノブン「……それがお前の悩みに悩んだエイプリルフールネタか? 面白くも何ともないぞ?」
ケーケー「違うから! 嘘ついたわけじゃなくて、ホントのことだから!!」
イノブン「……でも、お前のことだから『実際書いてみたら、1回分に収まりきりませんでした、てへ☆』って感じになりそう。……と思ったけど、最近お前、次回1回分ストックしてるんだっけ?」
ケーケー「いや、どうせ来週に1回分書けば終わるから、今週はストック書くのサボった」
イノブン「おい。……嫌な予感しかしないぞ。頼むから『やっぱ先週の最終回予告はエイプリルフールってことにさせてください……』なんてオチにしないでくれよな」
ケーケー「大丈夫。仮に3回分の内容になっても、頑張って来週書き終えるから大丈夫」
イノブン「人はそれを大丈夫とは言わない」


<前回のあらすじ>
 元の時代に帰る謙次を見送るために、謙次と縁のある人がキュリアの家の前に集まりました。
 ガイ、マリエル、シーノ、フェニックスが、これから旅立とうとしている謙次に、思い思いの言葉を送っていました。


<本編>
 その他、いろんな人が謙次に声を掛けました、
 最期に、
「謙次、本当に元の時代に帰っちゃうんだよね」
 謙次と縁のある人が集まっている中、キュリアが謙次に言いました。
「あぁ、そうだ」
 謙次が答えました。
「……その、私が謙次の元居た時代についていくのも、ダメなんだよね?」
 悲しそうな表情で、キュリアが尋ねました。
 謙次は答えます。
「あぁ。キュリアがついてきたら精神を鍛えられないだろうから、俺は一生この時代には戻って来れないだろうさ」
 キュリアがこの時代に居られないということは、若返りの呪文『ハイジュ』を使えないということ。今の年齢の倍近く生きることはできますが、己の死を第一に恐れるキュリアにとって、その選択肢は選べないのです。
「キュリア、……悪いけど、もう俺に迷いはない。……9年後、また会おう」
「……そっか。じゃあ、一つ呪文を掛けさせて」
 謙次の言葉を聞き、満面の笑顔を見せるキュリア。
 キュリアはクオリア障害ということもあり、嬉しい場面や悲しい場面での感情が他の人と異なることが多いです。
 今回も、何をもって満面の笑みを見せているのか、……もしかすると、謙次の足かせになるまいと気丈に振舞って作り笑顔をしているだけなのかもしれませんが、この満面の笑顔の意図が分かりません。
 そんなキュリアが謙次の頭に手をかざすと、謙次が光り輝きます。
「えっ!? ちょ!! ……一体何したの!? キュリア!?」
 驚く謙次の手前に、等身大の鏡が置かれます。
 謙次はその鏡で自分の姿を見ると、……全体的に雰囲気が少しだけ幼くなったような感じでした。
 今、キュリアが謙次に掛けた呪文は、若返りの呪文『ハイジュ』。
 謙次がこの世界で過ごした1年分、若返らせることで元居た時代に容姿を気にせず戻ることができます。
 これは言わば、キュリアからの無言の後押し。
 その意図に気付き、謙次は、
「……ありがとな、キュリア。また9年後……」
 そう言い残し、この時代を去りました。

キュリアと謙次 よんひゃくさんじゅうにかいめ!

ケーケー「終わりが近くなってきた、この小説」
イノブン「長かったな。……ここまで読み続けてる人がどれだけ居るか、気になるけど」
ケーケー「多分片手で数えられると思う。それよりイノブン」
イノブン「なんだ?」
ケーケー「来週は小説書いてる暇がないので、お休みします」
イノブン「……お前、もうすぐ終らせるつもりなら、無理してでも更新頑張れよ」
ケーケー「趣味は無理してやるものじゃないよー」
イノブン「……ダメだ、聞く耳持ちやしない」


<前回のあらすじ>
 フェニックスに、二度と未来予知能力の精神支配を受けるなと脅された謙次。
 そんな謙次に、未来予知能力が謙次の未来像を見せます。
 それも、謙次が元居た時代に戻り、高校、大学へと進学し、就職した未来像でした。
 その未来像では、謙次が25歳の誕生日を迎えた際にキュリアのいるこの世界に戻り、未来予知能力を普通に使用し順風満帆な生活を送っていました。
 未来予知能力が送ってきた、謙次の未来像。
 謙次はその意味が気になり、別の未来も予知します。


<本編>
 謙次が元居た時代に戻り、先ほどの未来予知とは違う大学に進学した未来を予知しました。
 すると、謙次は定職に付くことなく9年後この時代に帰ってくることになりますが、すぐ予知能力に精神を支配され世界を破壊しようとします。
(どういう、……ことだ? 進む大学が違うだけで、なぜさっきの予知結果と違うんだ? そもそも、俺が元居た時代に戻らなかったらどうなるんだ?)
 謙次は疑問に持ち、元の時代に帰らなかった未来を予知しました。
 結果、謙次は予知能力に精神支配され、フェニックスに殺されます。
(元居た時代に帰らないと、いずれ予知能力から精神支配を受けるのか。元居た時代では未来予知能力は使えなくなる。だからフェニックスも、元居た時代に帰ったらどうだと提案したのか?)
 謙次は改めて、先ほど未来予知能力が示した謙次の未来像を予知しなおしてみます。
 その未来は最終的な未来像こそ輝かしいものの、それまでの過程は過酷なものでした。
 高校時代は中学までに遅れを取った学業に励むとともに、部でのスポーツ活動を行い肉体を鍛え、アルバイトにより大学に行くための資金を一部稼ぎます。
 大学時代はサークル活動のほか、各種コンクールに応募するなどいろんな活動に取り組み、いろんな経験を身に着けます。
(……これ学生生活を送っているというより、修行してる感じじゃないか?)
 それはいわば、現世での修行。
 今の謙次は精神が未熟すぎて、予知能力からの精神支配に耐えることはできないでしょう。
 それを防ぐため、精神を鍛えるべく元居た時代に戻るのです。
(……これは、迷ってしまったらダメだな。選択肢が無い以上、俺がやるべきことは一つだ)
 謙次は思い立ち、この時代で今までお世話になった人に、テレパシーを送りました。
『みんな、聞いてくれ。実は……』

キュリアと謙次 よんひゃくさんじゅういっかいめ!

ケーケー「この小説も、最終章が終ってそろそろ終わりだな」
友人「え? 最終章が終ったら、真の最終章が待ってるんだろ?」
ケーケー「はい?」


ケーケー「……ということがありまして」
イノブン「お前ならやりそう」


<前回のあらすじ>
「謙次が再び暴走すると、今度こそ世界が破滅に追いやられるかもしれない。だから、謙次には悪いけど、今後は僕かもしくは僕が信用している他の誰かに常に謙次を見張らせておいて、謙次が暴走する兆候が見えたら、暴走する前に僕の手で殺させてもらうよ」
 そう謙次に告げるフェニックス。
「もしそれが怖いなら、元の時代に戻るといい。少し考えてみてくれ」
 そういい残し、フェニックスは部屋から出て行きました。


<本編>
「……この未来予知能力には、結構世話になったんだけどな」
 キュリアと二人、テーブルについて、謙次は言います。
「窮地に追いやられた時、コイツはいつも俺たちを助けてくれた。だから、いいやつだと、……そう、思ってたんだけどな」
「……うん。何度も私の命を助けてもらってたしね」
「……だけど、……俺、どうすればいいんだろうな。……怖いよ」
 謙次は頭を抱えて言います。
「なんなんだよこの能力。間違った使い方したら世界を滅ぼしかねない? ……いらないよそんな能力」
 つらそうに言う謙次。キュリアはそんな謙次をフォローしようとしますが、何も言葉が浮かばないようで、黙っていました。
 すると、謙次の脳裏に突然、あるイメージがよぎりました。
 そのイメージは、謙次の未来予知能力が見せたものでした。
 謙次が自分から能力を使ったわけではありませんが、本来個体能力は発動条件を満たせば発動するもの。未来予知能力の発動条件は良く分かっていませんが、条件を満たして自動で発動したのでしょう。
 未来予知能力が謙次に見せたイメージは、謙次の未来像。
 それも、謙次が元居た時代に戻り、高校、大学へと進学し、就職した未来像でした。
 その未来像では、謙次が25歳の誕生日を迎えた際にキュリアのいるこの世界に戻り、未来予知能力を普通に使用し順風満帆な成果いつを送っていました。
 未来予知能力が送ってきた、謙次の未来像。
 謙次はその意味が気になり、別の未来も予知します。

キュリアと謙次 よんひゃくさんじゅっかいめ!

ケーケー「先週のぷよぷよ遠征、初中級大会なら優勝狙えると思ったのに、なんで初戦敗退してるんですかねぇ私」
イノブン「弱いからじゃない?」
ケーケー「いや、自分の認識では、自分は初中級クラスの中でも規格外のはず。でも、1回戦で当たった相手はさらに規格外の人で、結局優勝したのもその人だったんだよ!」
イノブン「つまり、お前が弱かっただけじゃないの? 何か違うの?」


<前回のあらすじ>
 大決戦を終え、目を覚ました謙次。
 しかし、謙次は大決戦の最中のことを色々と覚えていたようです。
 心配するキュリアに対し、フェニックスは説明します。
「謙次が暴走した理由は、謙次の能力が謙次に未来予知で不安を募らせ、謙次が不安を払拭するためには世界を破壊するしかないと煽ったからなんだ。キュリアの言うように『感情を失ったかのよう』だったのは、謙次が不安で一杯だっただけ。キュリアが出てきて謙次の暴走が止まったのも、能力が見せた不安よりキュリアを殺してしまう方を恐れたからだろうね。最初から意識はあったんだけど、不安で不安で未来予知能力の指示に従うしかなかった。違うかい? 謙次?」
 そう問われましたが、謙次は黙ってしまいました。


<本編>
「そこで謙次に、一つ伝えておかなければいけないことがあるんだ」
 フェニックスは言います。
「謙次が再び暴走すると、今度こそ世界が破滅に追いやられるかもしれない。だから、謙次には悪いけど、今後は僕かもしくは僕が信用している他の誰かに常に謙次を見張らせておいて、謙次が暴走する兆候が見えたら、暴走する前に僕の手で殺させてもらうよ」
「な、何言ってるの!? フェニックス!?」
 キュリアが叫びました。謙次は反応しつつも、何を言っていいか分からないでいるようです。
 フェニックスは言います。
「何言ってるのって、そりゃそうするしかないよ。僕が勝てる相手ならともかく、暴走した謙次はそうじゃない。世界を滅ぼし得る存在が現れるよりは、その前に倒しておいた方が賢明だよ」
「だからって……」
 キュリアは反論しようとしましたが、言葉を詰まらせました。
 フェニックスに反論できないのです。
 本当に世界のためを思うなら、すぐにでも謙次を殺せばよい話なのです。
 フェニックスの考えは、謙次を生かしつつ、かつ世界を破滅の危機に陥れないための、最大限の妥協案となっているのです。
(作者:世界の人々からすると、謙次が生きているだけで怖い思いをするはずなので、どちらかというと謙次側に寄り添った案になっていると思います)
「謙次、僕は君が悪いと思っているからこういう話をしているんじゃない。むしろ、悪いのは僕だ……」
 フェニックスは言います。
「僕は、君が自身の能力で狂ってしまう可能性があることをあらかじめ分かっていた。でも、それを野放しにしていたんだ」
 フェニックスは、謙次が遥か未来を予知して狂った際、キュリアに言いました。
『人は、やってはいけないと言われたら、むしろやりたくなってくるものだろう? 僕から謙次に危機感を煽るような忠告はできそうになかった。忠告なんてしたところで、謙次は出来心で未来予知するんじゃないかと思っていたんだ。だから、僕はあえて放置した。彼がそんな未来を予知したなら、もう絶対にやってはいけないと、自分で気付くはずだと、僕は思っていた。たとえ彼が心を閉ざしても、キュリアや他の仲間たちが彼を助けれくれるから大丈夫だと、僕は思っていたんだ』
 フェニックスも理由があって謙次に忠告しなかったのですが、その結果、謙次をあそこまで暴走させてしまいました。
 フェニックスは続けて言います。
「そんな僕は、今度は都合が悪くなったら謙次を殺そうと脅しているんだ。正直うらまれても構わないと思っている。だけど、君が暴走しかけたら僕は本当に君を殺す」
 フェニックスは、一呼吸置いて、最期にこう告げて部屋から出て行きました。
「もしそれが怖いなら、元の時代に戻るといい。少し考えてみてくれ」
プロフィール

ケーケー

Author:ケーケー
趣味:自作小説執筆、プログラミング、電子工作
好きなゲーム:ぷよぷよ

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